大人になってからの友達
歳を取るにつれて小さい時の友達のような存在はできにくくなる気がする。人との仲のなりやすさは当然に個体差があるだろうが、大人になればなるほど、自分が思う自分に囚われてしまって、誰かを評価をすることなく人と接することが難しくなるのがその原因だろうか。
小さい時の友達は、ただ一緒に楽しければよくて、ドロケイをしたり、サッカーをしたり、虫をとったり、時々持っている小銭でゲームセンターに行ければそれだけで心の底から楽しかった記憶がある。そんな友達の前では、その他大勢では決して言えないことも話せるし、翌日顔の筋肉が痛くなるくらい笑うことができる。
大人になってから親密になれる人は、人としての本質的な部分、特に思想や信条の部分で共鳴できることが大事なんだと思う。そういった人とは、たとえ友達という関係性でなくても、尊敬や信頼という関係で繋がることができ、自分を演じることなく接することができる。
大人になればなるほど、難しい言葉や概念を覚え、難しい本を読むことができることができる。お金があるからいろいろな経験ができる。人生における経験の幅は確実に広がる。それでも実はそれが原因で増える友達の数が少なくなるのだとしたら、残酷なトレードオフである。
大事なのは量ではなく、質だと思い込むしかない。