らいらいか

ごはん、お酒、猫、本好きの三十路サラリーマンのブログです。

ノウハウ本

本屋に行けばノウハウ本の類をよく目にする。短期間で英会話やプレゼンテーションができるようになったり、もしくは気になる異性と付き合えるようになったり、抱える病気が治ったりするらしい。

 

ジャンルが多岐にわたるノウハウ本のそれぞれについて、自身に性格な知識がないことから、その内容の正しさを判断しかねるものが大半ではあるが、仮に内容が正しいとした場合こうしたノウハウ本に意味はあるのだろうか。

  

確かに意味があるものも存在することは間違いないが、大抵は読み手にとって意味をなさないのだと思う。それはそもそもノウハウ本というものが、何らかのプロセスがメタ認知された結果作られたものであるという性質に由来するのではないか。メタ認知は、すなわち認知の一種であり、認知の仕方は当然に人によって異なるものである。認知の仕方の異なりとは、現象を捉える際の枠組みの違いである。したがって、あるノウハウ本の書き手とその枠組みが異なれば物事の理解の仕方が異なることになり、書かれている内容を表層的には理解できても、深い理解につながらず、結局身に付くことはないということになるのだと思う。

 

書き手は自身の経験をメタ認知することによって、全体感を把握するとともに、個別の事象についても改めて振り返ることになり、結果として最も学ぶことができる。要するにノウハウ本は書き手のために存在するのであって、仮に読み手にとってのノウハウ本の価値とは何かと考えると、あることを身につけたいと思った際には、色々な調査を行ったのち、とりあえずやってみて適宜振返ることが重要だという、至極当たり前の考えに行き着くことに他ならない。